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アカマツ
●木の特ちょう
太陽さえ当たれば、乾燥(かんそう)してやせた土地や、ほかの樹木(じゅもく)がかれてしまったような場所でもすくすく育ちます。まわりでマツタケが採れる木としても有名です。防風林や土砂(どしゃ)防止林として植えられている場合もあります。ただしアカマツは塩に弱いので、潮風の強いところではクロマツが植えられます。
●里地・里山で植えられているところ
かつては木を切りすぎてはげ山になることが多かったので、そのような場所でも育つアカマツが里山のしゃ面をおおっていました。現在も雑木林に残っているほか、マツタケを採るために保たれているアカマツ林もあります。
●材木の利用
アカマツは樹脂(じゅし)が多く、とてもよく燃えてはいがほとんど残らないので、主に燃料として使われました。瀬戸内海(せとないかい)で製塩の燃料として活やくしたほか、備前焼のかまで燃料として使われたり、鉄などの金属を熱して打ちきたえ、いろいろな道具をつくる「鍛冶(かじ)」にアカマツの炭が使われました。そのほか一ぱん建築材(特に家のはり)、炭坑(たんこう)の坑木(こうぼく)、マッチのじくとしても利用されました。また、昔は照明の「松明(たいまつ)」としても使われました。
●木についての言い伝え
古くからマツは、神聖(しんせい)な木として考えられていました。神様がおいでになるのを待つ、神をまつるという意味から、マツとよばれるようになったと言われているほどです。アカマツはマツの仲間で、樹皮(じゅひ)が赤いので、アカマツとよばれるようになりました。 2月にお田植え、または作始めという行事を行う地方があり、その際にアカマツが使われます。アカマツの葉を雪の上に立ててならべて、田植えのまねごとをするものです。