111回 海ごみ

111回 海ごみ

4コマ目

海ごみ

「上の4コマ目、ワシがエコネコにお酒を飲ましたのは冗談だ。ガハハハ。」

「小学生はお酒は飲んじゃいけないからニャね。」

「エコネコは小学生?」

「自分でもよくわからニャいけど、小学生向けマンガ的配慮ニャ。」

「ワシは大人ネコだ。ヒック。」

「さて、今日はボクたちの身の回りにある便利なプラスチックの話だニャ。」

「ワシは日本酒、一升瓶だからガラス派。ガハハハ!」

「ちゃぶ台ネコ、話を脱線させるニャニャ。飲み過ぎニャ。」

「プラスチックは腐らないことがあだとなって、大きな問題が起きているニャ。」

「腐らないことはいいことじゃねえか。ガハハハ!ヒック。」

「笑いごとじゃないんだニャ!海の生き物たちに悪影響を与えているんだニャ!」

「え?なんで?どうして?理由を聞いてみようじゃねえか。ウイ~。」

「ストローやレジ袋、ペットボトルなどの使い捨てプラスチックが、ポイ捨てなどされて海になだれ込むプラスチックごみの量は少なくとも年間、全世界で800万トン。」
「2050年には魚の総重量を超えると言われているニャ!」

「どひゃー!それはえらいこっちゃ!と言いつつなぜか実感が湧かない。ヒック。」

「あのね!分かりやすい例としては、ウミガメの鼻に使い捨てたストローが詰まったり、クジラは自分が吐き出したごみ袋と泳ぎ、鳥はプラスチックの破片を巣作りの材料にし、地球で一番深い海の底にも古いレジ袋がただよっているんだニャ。ちゃぶ台ネコ、大問題だと思わないかニャ?」

「それはダイレクトにトサカにきたぞ。コケコッコー!!!!」

「また高温や波、紫外線によってプラスチックが細かく砕け5ミリ以下になる『マイクロプラスチック』という問題も起きているニャ。魚や海鳥、人のウンコからも見つかっているニャ。」

「ウンコ!?」

「そうウンコ。」

「ウンコ、ウンコ~。ガハハハハ!」

「汗。日本からもたくさんのごみが流れ出していることも知ってほしいニャ。たとえば太平洋の海ごみの3割は日本製という調査もあるし、使い捨てプラスチックの使用量はアメリカについで世界第2位ニャ。」

「企業や国も対策に動き出しているけれど、ボクたちも川や海にプラスチックが流れ出さないよう、プラスチックのごみ拾いなどやれることをやろうニャ。」

「ワシも手伝うぞい!半端ないって、ちゃぶ台ネコは。ガハハハハ!」

<参考資料>
・朝日新聞朝刊2018年11月17日、19日号
・ナショナルジオグラフィックニュース2018.7.10号 

<情報を頂いた専門家の方>
・大阪商業大学准教授 原田禎夫氏

つやまあきひこ<環境漫画家&イラストレ~タ~>

広島県出身、現在は千葉県在住。
小学生の頃から漫画を描き始め、大学生時代に少年漫画誌の漫画賞を受賞するが、描きたいテーマが見つからず、いったん就職。
ダイオキシン対策の仕事に関わったことがきっかけで、地球環境問題に興味を持ち始める。
2000年10月に環境漫画家&イラストレ~タ~として独立。小学生のみんなの縁の下の力持ちになってあげるような環境漫画を志向しながら活動中。

つやまあきひこHP「21世紀絵コロジ~」 http://www.21eco.net/

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